もち苺枕草子





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名も無き雌サイ :: 2010/12/06(Mon)

有名なので知ってるひとも多いかもしれませんが、
ナショナルジオグラフィック(ナショジオ)という
環境問題を主軸に、世界規模での動物・ヒト・自然などを扱った雑誌があります
なんといっても一番の見所は使われている写真のクオリティだと思います
有名な写真家は勿論、
個性的で他のひとには撮れないような面白い写真ばかりです
一部のものがナショジオ公式HPで見られますので見れます!


120701.jpg
ナショナルジオグラフィック フォトページ

で、そんなナショジオ。
我が家では父がもう6,7年前から年間購読していて、
毎月家にナショジオが届くとそれがトイレに置かれますw
こう書いてしまうと、
トイレでさらっと読む程度の扱いを受けてると思われるかもしれませんが
結局トイレから持ち出す私、母、父、弟(結局全員!)。

今日、ふとトイレの本棚をみたら昨日まではおいてなかった8月号がありました
(きっと誰かが持ってってたんでしょうねww)
今年の7、8月は猛烈に忙しくてナショジオ見る余裕がなかったことを思い出して
私がトイレから出てくるのを待ってるどんを放置して読み始めました


その中でインドのガジランガ国立公園を記事にしたものがありました
その国立公園は動物保護・自然保護の成功例として有名だといいます

そんなカジランガ国立公園の
現状や過去から続く問題、未来への課題を取り扱った記事だったのですが、
小さな枠にたった2行でこんなことが書かれていました


120702.jpg


「この雌サイは難産に苦しんでいたところをトラに襲われた
 サイの死後、密猟者に盗まれないよう、公園職員が角を切った」

写真は私が雑誌のものを写メったものですが、
横たわっているサイがわかるでしょうか
そのサイが雌サイで、カラスや鷹が群がっている写真です

汚い話になりますが……トイレで排泄物とはいえそれを出しているときに
難産で苦しんだサイのことを考えてしまいました

自分も女なのでもしかしたらいつか、子供を産むかもしれません
ヒトは子供を産むとき、一概には言えませんが、
大抵は安全な病室で医師や看護婦の手を借りて出産できます
それはきっと妊婦さんにとって、とても安心できることだと思います

でもこのサイは、いいえ、サイだけでなく、野生の動物は、
出産の瞬間だって危険が伴ってるわけです

サイにとって出産がどのくらい苦しいものなのか知りませんし、
どのくらいの時間がかかるのかも私は知りません
だとしても新しい命を産もうとして、苦しんでいたところを襲われ、
カラスや鷹が群がり、密猟者にとられないようにと角を削られ、
それは到底生ぬるい私の精神が耐えられるものではないと感じました

もし私がひとりで子供を産もうと苦しんでいる時に何かに襲われたら、
どうしたらいいのか想像もできません
子供だって産んだとしても殺されてしまうんですから、
すべてを諦めて絶望して死ぬ以外のどんな選択肢があるんでしょうか

今日ほど人間が恵まれているということを感じたことはありませんでした
人間は少子化少子化いってるものの、
こんなに安全で安心に子供を生むことが出来るんです
言うまでもありませんが勿論、これは一般的に、の話です

医師がいて、看護婦がいて、両親や旦那さんが傍にいてくれる
この雌サイは雄サイが傍にいてくれたわけじゃない
誰かが手伝ってくれたわけでもない
トラとカラスと鷹と密猟者に囲まれている中で難産に苦しんでいた

悲しいことだ、とか、つらかっただろうに、とか
そんな言葉が陳腐に思えるくらい壮大で、
自分がのほほんと生きていて、のほほんとトイレで排泄しているこの事が
とんでもなく大きな罪であるような息苦しさを感じました





私は、いつかは小説家としてそれ一本で働きたいと思っています
人が人を見て醜いと思ったり、美しいと思ったり、
そういうことを文字にして書いて
素晴らしいとしか言いようの無い小説を書いた作家がたくさんいます

でも、雌サイの写真とあの数行で、
小説を読んだときよりもずっといやな気持ちになりました
罪悪感で一杯になりました

自然と人間を比べても仕方の無いことかもしれません
でも、私が今これだけの安置にいるということを自覚し、
ヒトがどれだけ恵まれ罪深いのかを知るには、
何千、何万もの文字、何百ものページは必要ありませんでした


あの2行と一枚の写真で十分だったように思います
















ハッ……そういえば、どんを完全に忘れてた
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